新刊

色紙 漢字かな交じり書[隆達小歌―戦国の世のはやり歌]

しきしかんじかなまじりしょ[りゅうたつこうた せんごくのよのはやりうた]

色紙 漢字かな交じり書[隆達小歌―戦国の世のはやり歌]
著者 杭迫柏樹
ジャンル 書道書籍 > 法帖・手本 > その他
出版年月日 2017/06/13
ISBN 9784544151336
判型・ページ数 A4変・88ページ
定価 3,520円
(本体3,200円+税10%)
在庫 在庫あり

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現書壇大家の書き下ろし作品で構成。第三弾、杭迫柏樹書!

有名書家たちが新たに書き下ろした作品によって学ぶ、色紙揮毫の最良の教本。古典から名言・佳句を精選する。本冊では、戦国武将たちも口ずさんだという当時の流行歌「隆達小歌」を取り上げ、人情の機微を詠みこんだ、いつの世にも通ずる四十首を題材とした。

【本書の特色】
◆現書壇の大家が書き下ろした作品を元に学ぶ理想的な教本シリーズ。
◆戦国武将も口ずさんだという当時の流行歌「隆達小歌」を取り上げ、いつの世にも通ずる人情の
 機微を詠みこんだ四十首を題材とした。
◆解説事項には「作品解説」「強調する詩句」「留意点」「参考字例」を設けて、簡潔ながら多角
 的に解説することを試みた。






 はじめに―――――――――――――――――――――――――――――――――――杭迫柏樹

  あら何ともなの うき世やの
  面白のお月や 二人見ばなほ
  梅は匂い 花は紅 柳は緑 人は心
  春の名残は藤躑躅 人の情けは一言
  いつも見たいは 君と盃と春の初花
  面白の春雨や 花の散らぬほど降れ
  色々の草の名は多けれど 何ぞ忘れ草はの
  五条わたりを車が通る 誰そと夕顔の花車
  誰か作りし恋の路 いかなる人も踏み迷ふ
  雨の降る夜の独り寝は いづれ雨とも涙とも
  ただ遊べ 帰らぬ道は誰も同じ 柳は緑 花は紅
  誰か再び花咲かん あたた夢の間の露の身に
  比翼連理の語らひも 心変はれば水に降る雪
  夢かうつつか幻か 思ふお人にはたと逢うた
  杜子美 山谷 李太白にも 酒を飲むなと詩の候か
  花は散りてもまたも咲く 人は若きに返らずや
  文は遣りたし 伝手はなし 思ふ心を夢に見よ君
  見目がよければ心も深し 花に匂ひのあるも理
  梅は匂ひよ木立は要らぬ 人は心よ姿は要らぬ
  いつも春立つ門の松 茂れ松山 千代も幾千代若緑
  この春は花にまさりし君持ちて 青柳の糸乱れ候
  笑止や うき世や 恨めしや 思ふ人には添ひもせで
  月の夜にさへ来ぬ人を なかなか待たじ 雨の夜に
  庭の夏草茂らば茂れ 道あればとて訪ふ人もなし
  花よ月よと暮らせただ ほどはないもの うき世は
  人と契らば濃く契れ 薄き紅葉も散れば散るもの
  明日をも知らぬ露の身を せめて言葉をうらやかに
  竹の丸橋いざ渡ろう 瀬でも淵でも落ちばもろとも
  泣いても笑うても行くものを 月よ花よと遊べただ
  会者定離 誰も逃れぬ世の中の 定めないとは なう偽り
  後生を願ひ うき世も召され 朝顔の花の露より徒な身を
  しばし待て硯の上の薄氷 うち解けてこそ文も書かるれ
  末の松山小波は越すとも 御身と我とは千代を経るまで
  夏の夜の長さと秋の夜の短さ 人によるよの 人によるよの
  ほのぼのと春こそ空に来にけらし 天の香具山霞たなびく
  君が代は千代に八千代にさざれ石の 巌となりて苔のむすまで
  人と契らば薄く契りて末遂げよ 紅葉葉を見よ 濃きは散るもの
  胸の間に蛍あるらん 焦がるるるるるる いつも夜な夜な憧るる
  いかにせん いかにせんとぞ言はれける もの思ふ時の独り言には
  恋路ほどもの憂きことは世にあらじ 逢はねば見たし 逢へば別るる

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(本体3,200円+税10%)

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