新刊

色紙 漢字かな交じり書[富士山を書く]

色紙 漢字かな交じり書[富士山を書く]
著者 石飛博光
ジャンル 書道書籍 > 法帖・手本 > その他
出版年月日 2017/08/03
ISBN 9784544151343
判型・ページ数 A4変・88ページ
定価 3,520円
(本体3,200円+税10%)
在庫 在庫あり

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現書壇大家の書き下ろし作品で構成。第四弾、石飛博光書!

有名書家が新たに書き下ろした作品によって学ぶ、色紙揮毫に最適の教本。古典から名言・佳句を精選する。本冊では、日本人の心の風景である富士山を取り上げた。万葉の時代から昭和に至るまで、富士山を詠んだ和歌と俳句それぞれ二十ずつを選んで題材とする。

【収録作家】
俳句:松尾芭蕉/上島鬼貫/与謝蕪村/小林一茶/葛飾北斎/正岡子規/夏目漱石/竹久夢二/
   河東碧梧桐/杉田久女/渡辺水巴/幸田露伴/横光利一/竹下しづの女/臼田亜浪/
   原石鼎/中村吉右衛門/松本たかし/久保田万太郎
和歌:山部赤人/在原業平/伊勢/和泉式部/相模/西行/源頼朝/慈円/源実朝/太田道灌/
   塙保己一/良寛/山岡鉄舟/尾上柴舟/与謝野晶子/北原白秋/若山牧水/吉井勇/
   釈迢空/岡本かの子




 はじめに―――――――――――――――――――――――――――――――――――石飛博光


【俳句】
  霧しぐれ富士を見ぬ日ぞ面白き                      〈松尾芭蕉〉
  にょっぽりと秋の空なる富士の山                     〈上島鬼貫〉
  不二ひとつうづみのこして若葉哉                     〈与謝蕪村〉
  なの花のとっぱづれ也ふじの山                      〈小林一茶〉
  かたつぶりそろそろ登れ富士の山                     〈小林一茶〉
  八の字のふんばり強し夏の富士                      〈葛飾北斎〉
  ぼんやりと大きく出たり春の不二                     〈正岡子規〉
  西行も笠ぬいで見る富士の山                       〈夏目漱石〉
  築地から富士が見ゆるぞ春の雪                      〈竹久夢二〉
  この道の富士になり行く芒かな                     〈河東碧梧桐〉
  雲海の夕富士あかし帆の上に                       〈杉田久女〉
  雪の富士に藍いくすぢや橡咲いて                     〈渡辺水巴〉
  富士の雲散って裾野の小菊かな                      〈幸田露伴〉
  摘草の子は声あげて富士を見る                      〈横光利一〉
  初富士の金色に暮れたまひつつ                    〈竹下しづの女〉
  するが野や大きな富士が麦の上                      〈臼田亜浪〉
  はれんとてむらだつ雲や雪の富士                      〈原石鼎〉
  富士遠き印旛の沼や秋の暮                      〈中村吉右衛門〉
  山々を統べて富士在る良夜かな                     〈松本たかし〉
  ゆく秋の不二に雲なき日なりけり                   〈久保田万太郎〉

【和歌】
  田子の浦ゆうち出でてみればま白にそ富士の高嶺に雪は降りける       〈山部赤人〉
  時知らぬ山は富士のねいつとてか鹿子まだらに雪のふるらん         〈在原業平〉
  人知れず思ひするがの富士の嶺は我がごとかくや山も燃ゆらん          〈伊勢〉
  ふじの嶺の煙絶えなむたとふべき方なきこひを人に知らせむ         〈和泉式部〉
  いつとなく心そらなるわが恋や富士の高嶺にかかる白雲             〈相模〉
  風になびく富士の煙の空にきえてゆくゑも知らぬわが思哉            〈西行〉
  道すがら富士の煙もわかざりき晴るる間もなき空のけしきに          〈源頼朝〉
  あまのはら富士のけぶりの春の色霞になびくあけぼのの空            〈慈円〉
  見わたせば雲井はるかに雪しろし富士の高根のあけぼのの空          〈源実朝〉
  我が庵は松原つづき海近く不二の高根を軒端にぞ見る            〈太田道灌〉
  秋風に尾花が末の霧はれて不二の嶺近き武蔵野の原             〈塙保己一〉
  言の葉もいかがかくべき雲霞晴れぬる今日の不二の高根に            〈良寛〉
  晴れてよし曇りでもよし富士の山もとの姿は変らざりけり          〈山岡鉄舟〉
  つぶら実を日に照らさせて大富士の前に枝張る一本の柿           〈尾上柴舟〉
  遠つあふみ大河ながるる国なかば菜の花さきぬ富士をあなたに       〈与謝野晶子〉
  嵐ふく富士の真木原夏まけて百鳥のきそふ声は騰れり            〈北原白秋〉
  香貫山いただきに来て吾子とあそび久しく居れば富士晴れにけり       〈若山牧水〉
  しづけさは湖にうつれる富士のかげ一鳥飛ばず一魚躍らず           〈吉井勇〉
  富士の雪かく思ほえぬ鄙の村の裏山のうへに尖ばかり見ゆ           〈釈迢空〉
  耳なしのわが夜の夢に音もなくしのび立ちたり大不二が嶺         〈岡本かの子〉

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