色紙 漢字かな交じり書[菜根譚・性霊集ほか]
しきしかんじかなまじりしょ[さいこんたん・しょうりょうしゅうほか]
![色紙 漢字かな交じり書[菜根譚・性霊集ほか]](..//images/book/559322_lrg.jpg)
現書壇大家の書き下ろし作品で構成。第一弾、江口大象書!
有名書家たちが新たに書き下ろした作品によって学ぶ、色紙揮毫の最良の教本。古典の名言・佳句から題材を精選し、有名書家たちが新たに書き下ろした作品を元に学べる最良の教本。本冊は菜根譚・性霊集や和歌・俳句の揮毫40点を掲載。
【本書の特色】
◆現書壇の大家が書き下ろした作品を元に学ぶ理想的な教本シリーズ。
◆有名な古典(菜根譚など)の言葉や、親しみ深い和歌・俳句(芭蕉・一茶ほか)を精選。
◆学習の便を考え、左頁に作品、右頁に各種の解説、技法のポイントなどを配置。
◆本書を皮切りに、第一級の書家が続々と登場。

有名書家たちが新たに書き下ろした作品によって学ぶ、色紙揮毫の最良の教本。古典の名言・佳句から題材を精選し、有名書家たちが新たに書き下ろした作品を元に学べる最良の教本。本冊は菜根譚・性霊集や和歌・俳句の揮毫40点を掲載。
【本書の特色】
◆現書壇の大家が書き下ろした作品を元に学ぶ理想的な教本シリーズ。
◆有名な古典(菜根譚など)の言葉や、親しみ深い和歌・俳句(芭蕉・一茶ほか)を精選。
◆学習の便を考え、左頁に作品、右頁に各種の解説、技法のポイントなどを配置。
◆本書を皮切りに、第一級の書家が続々と登場。


はじめに――――――――――――――――――――――――――――――――――江口大象
【菜根譚】中国 明 洪自誠
高く歩む者は疾く顚る 〈後集五三〉
磨礪は当に百煉の金の如くすべし 〈前集一八八〉
人生の福境禍区は 皆念想より造成す 〈後集一〇九〉
伏すること久しきものは 飛ぶこと必ず高し 〈後集七七〉
開くこと先なるものは 謝すること独り早し 〈後集七七〉
功名富貴の心を放ち得下さば 便ち凡を脱すべし 〈前集三三〉
奸を鋤き倖を杜ぐは 他に一条の去路を放つを要す 〈前集一四〇〉
花は半開を看 酒は微酔に飲む 此の中に大いに佳趣有り 〈後集一二三〉
地の穢れたる者は多く物を生じ 水の清き者は常に魚無し 〈前集七六〉
一苦一楽して相磨練し 練極まりて福を成す者は 其の福始めて久し 〈前集七四〉
貞士は福を徼むるに心無し 天は即ち無心の処に就きて其の衷を牖く 〈前集九一〉
人の過誤は宜しく恕すべし 而れども己に在りては則ち恕すべからず 〈前集一六五〉
衰颯の景象は就ち盛満の中に在り 発生の機緘は即ち零落の内に在り 〈前集一一七〉
治世に処りては宜しく方なるべく 乱世に処りては宜しく円なるべし 〈前集五〇〉
苦心の中常に心を悦ばしむるの趣を得 得意の時便ち失意の悲しみを生ず 〈前集五八〉
順境の内に処らば満前尽く兵刃戈矛にして 膏を銷し骨を靡して而も知らず 〈前集九九〉
歩を進むるの処に便ち歩を退くるを思わば 庶んど藩に触るるの禍を免れん 〈後集二九〉
世に処るに一歩を譲るを高しと為す 歩を退くるは即ち歩を進むるの張本なり 〈前集一七〉
心体光明なれば暗室の中にも青天あり 念頭暗昧なれば白日の下にも厲鬼を生ず〈前集六五〉
易を暁窓に読んで丹砂を松間の露に研く 経を午案に談じて宝磬を竹下の風に宣ぶ
〈後集五四〉
恩は宜しく淡よりして濃なるべし 濃を先にして淡を後にすれば人は其の恵みを忘る
〈前集一六七〉
友に交わるには須く三分の俠気を帯ぶべし 人と作るには一点の素心を存するを要す
〈前集一五〉
耳中常に耳に逆らうの言を聞き 心中常に心の払るの事有りて
纔かに是れ徳に進み行いを修むるの砥石なり 〈前集五〉
【性霊集】平安 空海
亀鶴の永歳を保つ 〈巻八〉
麒麟昆虫を踏まず 〈巻三〉
一塵大嶽を崇くし 一滴広海を深くす 〈巻八〉
山川は長くして万世なり 人事は短くして百年なり 〈巻一〇〉
山鳥時に来りて歌一び奏す 山猿軽く跳びて技倫に絶れたり 〈巻一〉
砌りの中の円月を見て普賢の鏡智を知り 空裏の恵日を仰では遍知の我に在ることを覚る
〈巻九〉
【俳句・短歌】
春の風艸にも酒を呑すべし 〈小林一茶・文化句帖〉
うつくしや雲雀の鳴し迹の空 〈小林一茶・株番〉
木々おのおの名乗り出たる木の芽哉 〈小林一茶・千題集〉
すずめ子の一羽とまりて啼く見れば あをき細枝に朝日さゆらぐ〈若山牧水・さびしき樹木〉
武蔵野の岡の木の間に見なれつる 富士の白きをけふ海に見る 〈若山牧水・独り歌へる〉
日の照れば濃き影落し雨降れば 濡れてしだるる竹をわが愛づ 〈若山牧水・黒松〉
なほ高き塔にのぼりて春霞 いまだ淡しと思ふ楽しさ 〈斉藤茂吉・のぼり路〉
ゆふされば大根の葉にふる時雨 いたく寂しく降りにけるかも 〈斉藤茂吉・あらたま〉
かくのごとき月にむかへれば極まりて 一首の歌もいのちとぞおもふ 〈斉藤茂吉・白き山〉
寒月の砕けんばかり照らしけり 〈川端茅舎・華厳〉
石崖に子ども七人腰かけて 河豚を釣り居り夕焼小焼 〈北原白秋・雲母集〉
参考図書
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